ワグネルのプリコジン、死亡が確認されたそうで。
搭乗していた飛行機が墜落、の一報を聞いたときには、林彪事件再びか?と思ったが、似てるような違うような。まあしかし独裁的な権力者に歯向かった者のその後、という点では似ている。
なんかまだまだ泥沼だねえ・・・
というわけで、少し呑気な事でも考えようと漫画を読む。
名作、といわれる文学作品に登場する女性たちが、独身サラリーマンである自分の夢に登場したら?というコンセプトで展開する、文学紹介漫画とでも言うんでしょうか。
阿部公房の「砂の女」に始まって、三島由紀夫の「潮騒」とか、谷崎潤一郎の「痴人の愛」とか、個性の強い女性が次々出てくる(かなりの割合で裸)が、世間一般には禁じ手とされる「夢落ち」を逆手にとったかたちで、どんなにシュールな展開になっても「どうせ夢なんだから」と、突っ込みなしで読み進められる。
既読の作品であれば、そうなんだよねえ、だし、未読の作品であれば、へえ、なんか面白そう、と興味をそそられるし、「名作」というくくりによる敷居の高さを取っ払ってくれるが、読まずにざっくり名作の内容だけ把握しておきたい、という向きにも良いのではないかと。
しかしこれを読んでしみじみ、近代の文学とは男目線で、男性が女性を描く世界が主なのだと感じた。男女を逆転させてこの内容で漫画を描くとして、と仮定したところで、簡単に思い浮かばない。
とりあえず「源氏物語」の光源氏は入れておきましょう。で、次だ。
いきなり思考停止する。
たとえば司馬遼太郎作品、と思うのだが、坂本龍馬とか項羽と劉邦とか、純然たる文学作品の登場人物というより歴史上の人物になってしまう。仕方ないからシャーロック・ホームズとか、アルセーヌ・ルパン?
散々考えて、候補者下記の通り;
曹雪芹「紅楼夢」
と、ここでふと思いつく、中島敦「山月記」。この主人公には会ってみたいが、すでに虎になった後だと、かなり危険だ。