ホームドラマだった

連作というものは

うっかり見始めたなら

最後を見届けねばならぬ

さもなくば

スッキリしないから

なので

スターウォーズ」も「マトリックス」も

見ましたよ

そして当然のごとく

エヴァンゲリオン」も

というわけで

「シン・エヴァンゲリオン劇場版」

今まで序破QはテレビやDVDでしたが

攻殻友達」に誘われ本作は劇場へ

正直なところ

あんまり詳細には把握していない

エヴァの世界観

ついてけるかな~

心配してたけど

ちゃんと「これまでのおさらい」もついてて

薄れていた記憶も徐々によみがえる

それで、だ

まず印象深かったのが音楽

なんか全体的にアコースティック

冒頭パリのシーンのギターに始まり

後半になるまで

おおよそ電子系の音が聞こえてこず

奏者の身体性を伴う音楽が中心だった

というのが印象的でした

そして最後にいきなりユーミンだもんな

「あ~これ何の曲だっけ~」で一瞬ムズムズしたが

すぐに解決

 

しかし本作

コアなエヴァファンの人はどう見たんだろうか

冒頭のドンパチなんか

メカのデザインなど

これ作った人の頭の中は異次元だな

そう思わざるを得ない

異様な面白さだったけど

その後でてくる「第三村」の暮らし

まあ何というか

一種の理想郷のようにも見える

慎ましくも皆手をとりあって

という感じの

戦後日本を思わせるコミュニティなんだけど

(障子や襖、黒電話など、サードインパクトの後にこれを調達するする方がよっぽど大変だよ!というアイテム多数)

「ノルマ」なんてえ言葉も出てくる

社会主義的なものでもある

労働イコール善という具合のムラ社会

決して「みんなちがってみんないい」

みたいな世界ではないのだ

でもってそこで

シンジのクラスメートたちは

大人になって家庭を築いてたりする

これまた昭和な感じで

いきなりここだけ宮崎アニメか?

そう思ったほどだが

庵野監督も宮崎DNAを受け継いでる

という事なのかしら

まあしかし

そんな事ばっかりやってても

退屈であろうから

物語は一気に加速して

親父、碇ゲンドウとの

こじれた関係に落とし前をつける

という流れになるんだけど

これだけ人類巻き込んでおいて

結局はホームドラマだったという

普遍テーマに帰結するのであった

ま、「スターウォーズ」もそうだったけど

そして

登場人物たちは

それぞれに新しい一歩を踏み出し

まさに「完」って終わり方だったけど

なんとなく

作品そのものがファンに対して

「もう、先行くね」

と告げたようにもとれる

時間の進め方でもあり

庵野監督こそが

エヴァの呪縛に苦しめられていて

この作品から逃れたかったのでは?と

思ったりもした

 

ともあれ

155分という長さだったものの

十分に楽しく見たよ

一瞬ウルっときたところもあり

エ、エヴァで泣くか・・・と

持ちこたえました

帰り道、友人と

「我々、オバンゲリオンよね」という

ベタな会話で〆