イサム・ノグチ庭園美術館

高松に行った目的の一つが

イサム・ノグチ庭園美術館

彫刻家、イサム・ノグチ

アトリエ、住まいと庭園を

美術館として公開している

場所は高松市内といえど

牟礼という

ちょっと辺鄙な場所

ことでん高松築港駅より

瓦町で志度線に乗り換え

ゴトゴト揺られ

ああ、うどんで上がった血糖値のせいか

睡魔が・・・

今、八栗って言った?言ったよな?

危うく乗り過ごしそうになって下車

のどかな住宅地

ここから徒歩約ニ十分

手には一枚のはがき

なんとこの美術館は予約制

それもネットや電話ではなく

「往復はがき」

予約完了を知らせるそのはがきに

地図が印刷されておるのです

アナログ感炸裂

夏のような陽射しの中

なんとか迷わず行けたよ

ここは庵治石の産地で

近所は石屋さんだらけだが

美術館周辺はとても静か

というか

ウグイスを始め

色んな鳥の声が聞こえる

小さな山の麓

予約したからといって

ご自由にご観覧下さい

ではなく

スタッフの方に引率されての見学ツアー

まずはアトリエから

ここは丸い石壁に囲まれたスペースで

まだ制作の途中だという

色んな石が置かれている

さあどうぞ、と言われて

足を踏み入れる

地面にはうっすらと

箒の痕が

我々は本日三回めのツアーのはず

これもしかして

毎回掃いてるんですか?!

なんかもう

神社、いやそれ以上

奥には移築してきたという

明治時代の酒蔵があって

ここに

「真夜中の太陽」と「エナジー・ヴォイド」という

作品が置かれている

外は抜けるような青空で

蔵の中はひんやりと

静かに力を放射している

大きな石

エナジー・ヴォイド」を見上げると

その黒い表面を

とても小さなベビーヤモリが

登っている

少しずつ

少しずつ

 

作業場所に使われていた

もう一つの蔵には

色々な道具が

本当に無造作に置かれていて

つい昨日まで

イサムが制作していたんじゃないか

そんな気すらしてくる

 

さて次は

江戸時代の武家屋敷を移築したという

イサムの住まいと庭、彫刻庭園へ

住まいには入れないので

外から見るだけ

生活感は、ない

アートな空間

庭もシンプル

そして山肌に作られた石段から

彫刻庭園へ

元は段々畑だったという

曲線と斜面

大地を使って表現した

彫刻そのもの

けっこうきつい坂を

一歩ずつ上ってみる

今の私は

エナジー・ヴォイド」を上っていた

ベビーヤモリと

まさに同じ

なるほどイサムの作品は

自然そのものなのだ

斜面を登り切ると

目の前に屋島がそびえ

その右手に海が光っている

とても気持ちのよい場所

 

というわけで

約一時間のツアーは大満足

この環境を維持し続けるためには

週三日、一日三回のみ見学可という

厳しめの条件も致し方ないかと

あと往復はがきもね

ちなみに

ほとんどが屋外なので

真夏、真冬と梅雨時は

お勧めできない

傘と麦わら帽子の貸し出しはあるけど…

受付のところに自販機があるので

水分補給は大丈夫

 

これが高松訪問ミッションその一

もう一つは翌日に