アリクイと震災と落語家と

またしても雨の週末

先週は雨の中

色々と雑用に追われたものの

今週はそうでもなく

ジムの帰りに図書館に寄り

本ばっかり読んで過ごす

松原卓二「ミナミコアリクイイースト・プレス

まるごと一冊ミナミコアリクイの写真集

何でしょうね

この動物のなごむたたずまい

クリーム色という柔らかな毛色に

褐色のベストを着たような模様

パンダにも負けない天然の妙

ぽちっとした目元のいじらしさ

たまらんわい

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ちなみに同じ仲間のヒメアリクイも

相当くるよ

 

小林みちたか「震災ジャンキー」草思社

災害支援のボランティア組織の人って

何を思い、どういう生活をしてるのか

興味があったんだけれど

それに対する一つの回答となる本

著者は敢えて「ジャンキー」という言葉で

自分を突き放す

ボランティアなんて所詮は

自分の存在が人の役に立っている

そう思うための自己満足だという

醒めた視線

しかしその距離感を持たないと

支援される側への思いやりも

継続する力も

保つことができないはず

単純な動機が一番強いのかもしれない

 

松岡弓子「ザッツ・ア・プレンティー」亜紀書房

落語家 立川談志の娘による

彼の最後の日々を綴った手記

奇しくも2011年の3月11日に始まり

その年の11月23日に終わる

出版されたのがほぼ一月後だから

早いにもほどがあるというか

看護日記をそのまま出しました

という感じではあるけれど

それだけ臨場感がある

私は談志についてよく知らないので

すぐブチ切れる毒舌落語家

ぐらいのイメージしかなかった

それでもこの本を読めば

談志という人の繊細さや

優しさというものがよく判る

彼は巷によくいる

優しいふりをした男ではない

その娘である著者もまた

悲しみや寂しさを抱えながら

とんでもなくわがままな父を

最後まで優しく見守る

 

九ヶ月の介護生活

長いととるか短いととるか

人それぞれ

私の父親

病気が発覚してから亡くなるまで

わずか一月あまりだった

とりあえず

一般病院からホスピスに転院させて

十日ほどでご臨終

あららららという感じで

介護らしき事をやった実感なし

未だに

あれでよかったんすかね?と

誰にでもなく

きいてみたくなる