完結して一気読み

三連休ですが

自粛要請もあったりして

でも天気もいいし

皆さん出歩いてますね

歩く、というより

車が多いよ

軽く渋滞するほど

もう家にいるの疲れた~って感じか

近所を歩いてても

ファミレスとか

のきなみ賑わってるし

 

さて

歩きついでに書店に寄り

萩尾望都王妃マルゴ 8」を購入

何?

帯に「終幕」って・・・

いよいよ完結か!

というわけで

帰宅してじっくり読む

・・・

も一度最初から読も

時間はたっぷりある

しかし

この作品は

読み飛ばすには緻密過ぎるので

そうやすやすと進まないのである

本当に手を抜いてないんだよねえ

同世代の作家に比べて

衰えてないというか

常に期待を裏切らないクオリティ

なんだかんだで

読み終わったら

夜中になってた

 

物語は史実なので

展開そのものに

はらはらするという事はないが

どういう角度から見て

どこに焦点をあてるか

という面白さがある

主人公 マルゴは

従来の萩尾作品にはあまりいないタイプで

恋多き女とはいえ

運命に翻弄されるばかりで

その受け身な流れに

感情移入しづらい部分も・・・

これはもう時代がそうさせたというか

王女と生まれた以上

仕方のない事だけれど

見方を変えれば

この作品の裏主人公は

マルゴの母 カトリーヌ母后

イタリアからフランス王家に嫁ぎ

十人の子をもうけ

夫に先立たれ

息子たちを王位につけ

王家存続のためには

政治的な駆け引きはもとより

人の命を奪う事もためらわない

母である彼女の野心こそが

物語の推進力であり

マルゴはその波によって運ばれてゆく

その先々に魅力的な人物たちが

それぞれの命を花開かせ

ある者はあっけなく

ある者は壮絶に散る

 

命のはかなさと

それ故の輝きと

争いの残酷と不毛

いつの時代にも通じることを

過去の歴史のひとときの中に

きらびやかに縫い込めた作品