天王寺と仏像と

なんか天王寺に仏さんがぎょうさん集まってはるらしいし

というわけで

大阪市立美術館「仏像 中国・日本」

 

サブタイトルは「中国彫刻2000年と日本・北魏仏から検討しそしてマリア観音へ」

もうこれで言いつくしてるな

まずは中国 南北朝時代の石造仏

この時代の中国仏は

西の方の匂いがするよ

しかし

「将来」という言葉は

連れて来るという意味もありますが

これらの仏像も中国から

「将来」されてきたらしく・・・

大丈夫なんですかね

「そろそろ帰りたい」とか

おっしゃらないのでしょうか

などと思いつつ

さて

今回の目玉のひとつが

泉涌寺楊貴妃観音こと観音菩薩坐像

楊貴妃に似せて作られた

という噂もあるが

とりあえず

頭がでかい

いや、冠がでかいのか?

ところが不思議なことに

そのアンバランスさが却って

全体の調和をもたらす結果に

よーく見るとアイメイクもばっちりな感じで

ネイルもいけてます

そしてかなり褪色しているものの

お着物も

ボタニカル柄と幾何柄

できたての頃は

さぞきらびやかだったであろうと

ところでこの方

口元に渦巻き模様が描かれているが

これは「ヒゲ」ではなく

説法されている

口の動きを表したものらしい

斬新

敢えて言うなら

全体の印象は「紅白の小林幸子

あるいは昔CMに出てた「EX幸子」だった

 

石の仏さまが多い中

私が気に入ったのは

池大雅が持っていたという金銅仏

小さいけれど

なかなかに官能的な美しさ

 

そして

元々は観音像だったのに

日本のキリシタンによって

聖母マリアとして信仰された

マリア観音

なんと長崎奉行によって

没収のうえ保管されていたらしい

その過程で一体どういう事があったのか

想像すると怖いんだけど・・・

お灯明をたいて熱心に拝んでいたせいか

煤であちこち黒くなってる

そう珍しくもない白磁の観音像が

篤い信仰によって

マリア観音という別次元のものに変貌した

そんな気がする

 

そういえば

大阪市立美術館そばの天王寺動物園

アシカのキュッキュ

下水道から無事生還して

よかったねえ

行方不明ときいた時は

本当に心配したよ~