ようやく騎士団長

村上春樹の「騎士団長殺し」(新潮社)

ついに文庫化されたので

ようやく読んだ

経営戦略なのか

一部と二部を二か月に分けて出版するというあざとさ

あたしゃまとめて読むんだよ!

というわけで

全部出るまで待ったよ

それが4月初めのこと

そう、今ちょっと回想しております

さくさくと全4册を読破

ていうかこれ、完結してるのか?

導入部の存在を考えると

まだこの後に続きが・・・

とか思ってしまう

何を隠そう私は

ねじまき鳥クロニクル」を二部まで読み

そういう話か・・・と

納得していた過去があるため

(その時三部は存在していたのに

図書館の棚に一緒に並んでなかったので

二部完結と思っていた)

どうも自分が信じられない

 

さて

1Q84」ほどの深刻さは無く

どちらかといえば軽い気持ちで読んだが

夜中に鈴が鳴ってるあたりで

「か、勘弁して~」と

若干怯えたよ

まあ大事に至らず(?)よかったが

読後は

結局、何なんだろうね

みたいな気分になるんだが

やっぱり面白いのよねえ

 

世の中の読書家には

村上春樹の小説を許容できる人と

そうでない人がいるが

その境界線にはたぶん

「こんな奴は・・・いるのか?」と書いてある

山あいの豪邸に一人で住むインテリ資産家

なんか知らんがやたらと乳首ばかり気にしている少女

そんな奴は・・・

「いねえよ!」と思う人

お帰り下さい

貴方に合った小説は他にもたくさんあります

「いたら面白いだろうな」と思う人

そのまま読書をお楽しみ下さい

まあそんなとこではないかと

 

ところで「騎士団長殺し」の絵

私は勝手に安田靫彦の画風だと想像

卑弥呼だとか聖徳太子だとか王昭君とか

見て来たように

「こんな人です」と描くのがいいよねえ

安田作品は静的なイメージが強いが

「鴻門会」なんかは

動きもあり、緊張感もあり(殺してないけど)

近い感じではないかと