旅の三日目
湯田温泉から
二両編成の列車で下関へ
駅からさらにバスに乗り
下りた場所は赤間神宮
ここは「平家物語」でおなじみ
安徳天皇を祀った神社で
「波の下にも都のさぶらうぞ」にちなんで
竜宮を模してるらしい
境内には平家一門の墓もあり
知盛もここに眠っております
好きなんだよねえ、知盛
もはやこれまで、という時に
ブラックジョークを飛ばしたり
自ら雑巾がけ(?)を始めたりするところ
まあたぶん琵琶法師が後から盛ったネタでしょうが
そういう行動が合うような人だったと思いたい
平家一門といえば
他に気になるのが
廊の御方
彼女の父親は平清盛ですが
母親は常盤御前ということで
義経は同腹の兄にあたる
その義経のおかげで一門は壇ノ浦まで追い詰められ
身内からは
「ちょっとあんたの兄貴ひどくね?」などと
責められたんじゃないかと
ご本人も
「このまま皆と死ぬか、どうにかして生き延びるか」と
考えなかったはずはあるまい
結果として彼女は助かったんだけど
その後の人生をどう過ごしたのか
などと思いながら
現在の地名も壇ノ浦町という
壇ノ浦を関門大橋へと歩いて行く
潮の流れはやっぱり速い
そして対岸、門司は目の前
これはもう川の感覚
そうこうするうち
義経と知盛の像なんか見えてきて
そばには関門トンネル人道入口
本日のミッションは
関門海峡歩いて渡る
エレベーターで地下へと降ります
その距離700mの
歩行者と自転車用のトンネル
吸い込まれるように中へ
歩き続けるとついに県境
それだけの事なんだけどね
妙な達成感
地上に出るとそこは門司
ぶらぶら歩き続け
門司が発祥の地と言われる
焼きカレーを食べる
これはカレーのドリアみたいなもので
中に卵(生かゆで卵か選ぶ)が仕込んである
生卵の場合は半熟になってて
途中でとろりーんと出てくるわけで
味に変化がついてよろしい
それから
連絡船で再び下関へと戻る
唐戸市場はすでに静かで
フグだけが我々を
おいでませ~と
迎えてくれました
この街にはまだまだ見る場所がありそうで
さようなら
また来ます