ピザの焼き上がった世界

今から16年前の8月半ば

けっこうな大手術を受け

入った時は真夏だったのにね~

という感じで

9月の上旬に退院

その後は自宅療養と称して

数日間ぷらぷら

ある夜、テレビをつけると

タモリナインティナイン

「ジャングルTV」をやってた

番組の後半に

「ジャングルクッキング」というコーナーがあり

一つの料理を

ルーレットで当たった出演者が

順番に作ってゆくという内容

その日のお題はピザ

生地をこね

ソースを塗り

トッピングをのせて

オーブンへ

さあ、焼き上がりはどうなる?

そこで唐突に画面は切り替わり

ニュースキャスターの筑紫哲也が登場

ニューヨークのツインタワーにジャンボ機が突っ込んだと告げた

 

最近よく

パラレルワールドを題材にした小説があるけど

もしもあの

ピザの焼き上がった世界があるなら

そこでの今日は

どんな事になってるんだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

燃えてないけど薪能

薪能を見てきた

といっても

会場は京都駅ビルの大階段

なので篝火は燃えておりません

ポリネシアンレストランのディスプレイ的な

フェイクの照明はあったけど

 

演目は

舞囃子「羽衣」

狂言「口真似」

能「養老水波之伝」

やっぱり片山九郎右衛門演じる

山神の舞いがよかった

重心の低い

大地のエネルギーとでもいうべき

力のうねりが伝わってくる

ただ難を言えば

マイク使用なので

声が大き過ぎたかと

会場の広さを考えると仕方ないか

茂山家狂言も久しぶり

先代の千作さんが亡くなってから

足が遠のいてたんだけど

スラップスティックな芸風は健在

楽しかったわ

 

以前、平安神宮薪能を見た時は

六月といえど異様に寒く

凍死する!と思ったので

今回はパーカーを持参したものの

敵は気温にあらず

階段にレジャーシートだけで座ってたら

尻が…割れるように痛い!

というわけでパーカーは座布団に変身

事なきを得た

しかしあれだね

体育館とか、板張りの避難所で一晩でも過ごすのは

いくら毛布とかもらっても

本当に大変だろうなと

そんな事も思いつつ

帰りにマールブランシュで抹茶ソフトを食べ

ザ・京都な感じでフィニッシュ

 

 

 

 

 

三食コンビニ

友達と晩ごはん

彼女はこのところ

残業と休日出勤が続き

三食コンビニで二週間

いや無理でしょ

そう思ったけど

暑くて作る気力ないし

昼に外出る気力ないし

帰る頃には食堂開いてないし

ないない尽くしで心も折れたらしい

 

お疲れー

という事で急遽

今月のうちに温泉でも行くか

という話に展開する

こうなると張り切る私

速攻でお宿を押さえたぜ

海の見える部屋だぜ

あとは友達のOK待ち

 

でも世間には色んな事情で

三食コンビニの人もいるかな

そうなったとしても

一日一回ぐらいは外食したい派

誰かがその場で作ったものを食べるのが良い

あと、人の気配ですかね

コンビニより金はかさむが

なんとなく心が安らぐ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

狸之沙汰

職場の裏庭に

狸が出た

しかも朝っぱらから

裏庭は

ちょっとした緑地と隣接してるので

猫はたまに来るし

イタチも見たことあるけど

半分大人みたいな

小柄なのが二匹

私はちょうど電話中で

「その件につきましてはメールで」などと

口では言いながら

ああ猫が来てる、いや、タ…ヌ…キ…!!!と

脳内で絶叫

彼らはしばらくさまよった後

「イタチ穴」と我々が呼んでいる

塀の穴から立ち去った

 

平家物語」には

「鼬(いたち)之沙汰」なる一章があって

後白河法皇んちの庭に

イタチが大量発生

どうしたことかと陰陽師にみてもらったら

今から三日のうちに

いい事と悪い事があるよ

などと言われていた

さて

うちの狸は瑞兆か凶兆か?

 

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「アーティストが愛した猫」

洋の東西を問わず

猫とアーティストは相性がよいらしい

というわけで

写真というメディアが誕生した十九世紀から

今の時代までの

画家、作家、写真家といった

さまざまなアーティストと

彼らの飼い猫のポートレートをまとめた

「アーティストが愛した猫」(エクスナレッジ

ピカソマチスといった大御所から

エンキ・ビラルにアイウェイウェイまで

あら、この人も?

そんな感じで猫ってます

ダリに至ってはもはや

家猫ではなく

オセロット

 

日本ではそんなに知られてない人もいるけど

猫とその飼い主の写真ってのは

いいもんですね

私が気に入ったのは

ドイツの写真家

ヘルベルト・トビアスの肖像

猫との一体感が半端ない

画像はパクれないので

マウスでパクってみました

被り物状態

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歯科衛生士さん

久々に歯医者さんへ

定期健診および歯の掃除

初めてお目にかかる衛生士さん

二十代前半と思しき女性だが

十代アイドルか?

という口調および発声法で

「今から、お掃除しむぁすぅ」

とか

「うがいしてくださぁい」

とか言われると

不思議なことに

この人は

技能が怪しいのではないかと

そんな心配が頭をもたげるんですぅ

これは立派な偏見だよねえ

ちゃんと歯もきれいになったし

 

例えば

誰かの運転で雪の峠を越える場合

とても真面目だが運転はイマイチな人と

変態だが抜群の運転技能を誇る人であれば

後者を選ぶのは当然だと

そう思いたい

思いたいんだけど

うっかり前者に命を預けそうな

私のバイアス